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アリストテレスから学ぶ、最強のプレゼンテーション

更新日:2019年3月5日


最近 "コミュニケーション能力" という言葉をよく耳にする。

広辞苑によれば、コミュニケーションとは『社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達』のこと。勘違いされがちだが、コミュニケーション能力とは、友達と仲良くする能力ではなく、自分の伝えたいことを論理的に伝える事だ。


社会人や学生にとってプレゼンテーションや商談でこの能力を試される機会は実に多い。

本日は、古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスの教えである"説得の3要素"を伝えることにより、プレゼンテーションを上達させたい方々に役立てることを願う。


説得力の構成要素とは

心を動かされる会話には、説得の3要素【エトス (信頼)、 パトス (共感) 、 ロゴス (論理) 】が備わっている事が多い。  *アリストテレス「弁論術」参照


エトス (信頼)

エトスとは信頼のこと。まずは話す相手に対して信頼関係を持たせることが重要。特に日本のビジネスにおいては、見た目や肩書きに捉われやすいという認知バイパスが働きやすいので、身嗜みは整え第一声はハキハキと自信に満ちた自分を演出することが大切である。


パトス (共感)

パトスとは共感のこと。ビジネスの相手はロボットではなく感情ある人間だ。そして、人々は情熱や熱意を伝えれば心は動かされる。ベテラン経営者が若手起業家のエンジェルとな理やすいのも、自分も同じ道を歩んできたと思わせる "共感" があるからである。


ロゴス (論理)

ロゴスとは論理のこと。自分の考えを伝える上で、何をしたいのか / なぜ必要なのか / どのようなメリットがあるのか、 相手を納得させるようなロジックが必要となる。ここでは、"三段論法"などのテクニックが求められる。


【3段論法】

(大前提) AはBである。 (小前提) そして、BはCである。 (結論) だからAはCである。


ex. 全ての人間は死するべきである。そしてソクラテスは人間である。故にソクラテスは死すべきである。

会話のテクニック

説得の3要素においては、以下の優先順位を意識して欲しい。

【エトス (信頼) → パトス (共感) → ロゴス (論理) 】


人々は信頼しなければ話は耳を傾けないし、情熱や熱意がなければ心は動かされない。

確かに エトス(信頼) と パトス(共感) だけでも商談が上手くいくこともあるが、論理性や説得力がなければ、海外交渉や大型案件には取り付ける事は難しい。


最近ではロジカルシンキング の本が売れている。本物のコミュニケーション能力であるロゴス(論理性) の必要性が求めれている現れだと思う。


私は3年前まで、話し下手で営業が苦手だったが、これらのテクニックを身につけてから徐々に成約率も上がってきた。このブログを読んでいただい方には是非、このアリストテレス「弁論術」を試していただきたい。


著者:吉田 顕二郎

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